WONDER BOY 小章47 壁の落書きと蜥蜴、崖から落ちた魔女
どこにいったんだろう、その7人の小人は、夢にまで見た馬車を手に入れて、新しくできたピザ屋に行ってしまった、隣に住む、あの少女は、アイスクリームにマシュマロがのっていなかったことを怒りに、BMXに乗って、遠い町までいった、好きだったあの人は、あの歌が聞こえる森へ行った、森にはとても醜い魔女が4人いる、醜いが歌は人魚の声だった、いつか会った老婆は、花を摘みに広い丘へ行った、丘では、風が強く、老婆の白い三つ編みは吹き飛ばされそうで、黒いあの、何処かへ行った魔法の傘があれば、きっと、どこまでも飛べたはずなのだ、ポテトにケチャップとマスタードをペイントのようにかける、スケーターの男の子は、角のグレーの屋根の大きな家を、曲がったところで、ゴミ箱に突っ込み、そこから黒い兎を拾う、届け物をしにいったあの魔女は、また鳥に襲われて、絵描きの家に落ちたのか、晴れの日は、コーラとビッグマックを、雨の日は白いワインと蜥蜴を、曇りの日は、ただただ指先の魔法で、いつかのモンスターを描く、嵐の日は、ベッドでわらえる話を、7人の小人たちを、そろそろ追いかけようか、老婆は丘で笑い、魔女は踊り狂い、崖から落ちる、スケーターの男の子は、その黒いウサギに、『ヘイト』と、名付けた。
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