WONDER BOY

WONDER BOY 小章34モンスターの息子の1時間の出来事

Posted in Uncategorized by dikdiklyly on 11/29/2013

太陽が海の、遠くのほうへ沈む、その直前のころに、真っ黒い毛むくじゃらのモンスターは、ひとり海辺で、静かに憶う、毛に覆われた、深い深いところにある、脳は、1時間前起こっとことを憶いだしていた、炭酸のような海のなかで、黒いモンスターは、チェリーのように、ゆらゆらと揺れていて、おととい聞いた、あの話は、どこまでが、本当で、ほとんどは嘘だったのだろうか、指の先に止まった、あの黒い小さな虫は、静かに潰れて、音も出す間もなく、死んだ、ドーナツをもらいに、あのひとのところへ行った、モンスターは真っ黒のBMXに乗り、コンクリートの灰色は、ウィールに絡まりながら、音と記憶を、すりつぶした、公園に捨てた、あの本が、きのうの真夜中、机のうえにそっと置いてあって、そこからはとてもいい、花の匂いがする、大きな黒いモンスターは、憶う、この僕の世界がちゃんと、真っ白で真っ黒で、そのなかに灰色があったこと、最近、夢にはマコーレ・カルキンがでてこない、でも、僕はちゃんともっている、もっていたし、これからも、ちゃんとある、世界が、僕の、断片の重なりで、できているのなら、これから、産まれてくるであろう、僕のようなモンスターが、輝き、あのこのヘイトを代弁できるなら、1時間前の出来事など、なかったことにできる、スケートパークは続く!、世界を、真っ黒のもじゃもじゃの毛で、覆いかぶして、そのうえで、おきにいりのパークを創って、あのこと、ファックと叫ぼう

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