WONDER BOY

WONDER BOY 第8章-1 ヘイトが見たパークスグレイの秘密と羊飼いのコーラのあっけない話

Posted in Uncategorized by dikdiklyly on 07/08/2013

羊飼いはコカコーラの缶を投げた、夢にまでみた、あの物語はあっけなく終り、鳴り続けた電話は到頭切れた、老いた老婆はその皺皺の手でドーナツを引き裂きスープに入れた、あいつは、いなくなればいい、黒い羊は13匹、白い羊は8匹いた、チョコレートは溶け、アイスクリームも溶け、残ったものみんな溶ければいい、僕が走って、どこまで走ればそのストーリーは捕まえることができるのだろう、あっけない話は、いつもで、僕は、あの灰色の公園で踞るあの子を、探し出せた、きのうみた、赤ちゃんの人形を持った太った少年は、あの駐車場で何をしていたのか、となりで、ガムで風船をつくりながらタップダンスを踊るあの老けた男は、今もまだその場所で踊っているのか、僕の頭の物語はすぐ終り、あっけない、それが、ずっと続くのは、ふかふかと寝心地のいいベッドみたいで、終っては終るそのストーリーを追いかける、羊を追いかけるように、フワフワとしたその生き物、動物、モンスターを、僕はどこまで追えばいいのだろう、どこに追い込むのだろう、コーラはおいしい、そしてまた、コーラの缶を、あちら側へ放り投げる、(残念だけど、いいよ)、そう言った羊に、僕は泣いた、あと何日眠ったらいいかな、違和感は、ただひとつだった、もう、ビッグマックとコーラはむかしみたいに美味しくない、バーガーキングのワッパーを買いに、僕は、BMXに乗って、また、羊を追うのだ!

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